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2016年1月26日 (火)

創造性が望むこと

私がワークショップやゼミでいつも意識していることがあります。それは、

「その人の創造性が何を望んでいるかをよく見る」

ということです。

どういうことかというと、その人のなかには創造性のエネルギーのようなものがあって、それが何かをしたいと欲しています。広がりたい、深まりたい、動きたい、活躍したいと。それを私がよく感じ取るということです。見えるような、感じるような、ほんとんど私の特殊技能なのかもしれませんが、そんなことです。

ほんとうに別々の好みと方向性のある創造エネルギーを一人ひとり持っています。バラバラです。それが行きたい方向に行かせてあげること、活かされる方向に行かせてあげることが、その人にとって幸福なことだと思っています。

同じ創造的な人間として、そのお手伝いすることが、そういった場での、私の役目です。

たとえば以前暗室講座をやっていたときは、受講生から「ここはもっと黒くしたほうがいいでしょうか?」と聞かれれば、たいがい「あなたの好みと意図次第」と答えてました。

それは、責任放棄とかいじわるではなく、創作であるからには、自分が何を望んでいるかを本人が知って、それをかたちにすることが大切だと思うからです。

光の時」という写真講座では、毎回違うキーワードをもとに、世界を「愛でる」ということを行います。

その「愛でる」行為の延長としてキーワードにもとづく課題が出され、翌回にその講評を行います。

キーワードは抽象的なので、それを真剣に考え、かたちにする過程で、美にたいする考えが深まります(正解はありません)。世界の見方/見え方が変わることもあるでしょう。

課題をどう解釈したか、それをもとに世界をどう見たか、それをどうかたちにしたかが、写真に見え隠れするので、私はその人の個性が望んでいること、創造性が行きたがっている方向を写真から感じ取ります。その人がコミットして課題に取り組んでいれば、かなりはっきり見えてきます。

創造性ワークショップ」は、文字通り創造性が望んでいることを具体的に引き出し、実践することが中心課題です。

作品をつくる場ではありませんので、そこが写真講座等とは違いますが、このワークでは深いところで自分自身が何を望んでいるかが人によってはかなり明確になります。

写真等から講師が読み取るのとは違い、本人が自分で探り当てるので、自覚的に取り組めば非常に大きな収穫になります。人から言われたことやぼんやり感じていることより、自分で具体的に実感したほうがよりリアルです。

このように、いろんな方の創造性のエネルギーと接してきました。見れば見るほど、ワークをやればやるほど、どんな分野でも、クリエイティヴであるということは、やりたいかやりたくないか、そのやりたいことを実際にやるかやらないか、ということに尽きるなと思います。

R0132974

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