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2016年1月17日 (日)

循環〜写真展をつくる(9)

初めはどこか海外に追加取材に行こうと思ってたのですが、東京が面白すぎて、けっきょくは東京近辺ばかり撮っています。

撮影しながらよく考えていることがいくつかあります。

1つは、土地そのものの力が人々とその文化に与える影響。たとえば南北アメリカに渡ったヨーロッパの人や文化は、どこか土地の影響を受けています。どこまでが土壌の影響で、どこまでが先住民の文化やそれ以外の影響なのかはもちろんわかりませんが、たとえばメキシコ、アルゼンチンは、スペインとは別の文化を有する国になりました。

もう1つは、人々の無意識(潜在意識)が、目に見えるもの(都市、建築など)にどのように現れ、それらをかたちづくっているか、ということ。たとえばヨーロッパの都市には、明文化されていない人々の美意識や、無意識に大切にしている価値が反映されています。

そして、土、水、氣候といった、人が住み文明をつくるのに必要な要素があります。これらと人々がどのように共生し、利用しているかということ。

これらの意味で、東京は非常におもしろい都市です。

近代化され空襲で焼かれてもなお江戸からつづく価値観があるのはもちろん、もしかすると弥生、縄文までさかのぼったころからの影響が、現代に見え隠れするようにも見えるのです。

そんな東京での新作を加えて、私が今回写真でやろうとしているのは、意識と無意識の「循環」のようなことです。

目にみえる風景は人々の無意識(潜在意識にあるもの)の現れ。写真でそれをすくい取って意識化します。すると写真のなかで象徴化された風景には、別の意味が与えられます。そうして風景は、もう一度見る人の潜在意識のなかに、意味やかたちを変えて、戻っていくのです。

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