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2016年4月 2日 (土)

写真家のトーン〜写真展をつくる(14)

昨日ギャラリーに行ったら、ポストカードができあがっていました。こういうのは何度体験してもうれしいですね。

さて、今回の個展に向けてプリントを始めた当初、目指していたのはRobert Adamsのようなトーンでした。それは、非常にクリアで、どこかを強調したような感じが一切ないのに、見る人の心にじんわり残るトーン。

でも、「私らしい」と言われるようなトーンに戻るまで、ほとんど時間はかかりませんでした。やはり、性癖とでもいうのでしょうか、自分が落ち着くトーンのほうにぐーっと引かれていきました。それは一般には「黒い」と言われそうなトーン。Robert Adaまではいっしょの名前ですが、その後がmsかchiかで、えらく違うというわけです。

でも、意外に思われるかもしれませんが、何かを強調したり、特定の感情を表現しようなどということは、まったく意識していません。

それはもしかすると、たとえば文章を音読するとき、何かを強調したり、特定の感情を表現しようとしなくても、自分なりにしっかりと誠意を持って読むだけで、音が高い低いも含め、個性を持って聞こえる、何かを表現しているように聞こえる、ということに近いのかなと思ったりします。

そう考えると、Robert AdamsもRobert Adachiも、暗室での心持ちは、実はそんなに変わらないのかもしれません。

ところで、日本のフォトグラファーが写真の「明るい暗い」を必要以上に氣にするのは、明るい暗いという形容詞が、人の性格を表すことにも使われるからじゃないかと個人的には思っています。

仮に、明るい暗いと言うのをやめて、「明度が高い低い」という言葉を写真で使うようになれば、日本の写真ももうちょっと自由になれるんなじゃないかなと思ったりもします。

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