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2016年5月 8日 (日)

「写真は写真にあらず」 安達ロベルト x 木下アツオ プレトーク(1)

来る2016年6月10日(金)に、個展「断片化の前に」スペシャルイベントとして、安達ロベルト×木下アツオ フォト・サロン東京スペシャル「写真は写真にあらず」を行います(ギャラリーのウェブサイトはこちら)。

2010年にリコーGXRの全国巡回写真教室で会って以来交友を深め、いろいろなイベントをともにやっている木下アツオさん。神戸在住で、写真学校やギャラリー、御苗場のレビュアーなどで有名ですが、その活動領域は写真にとどまりません。私が知らない側面もまだまだありそう。トークイベントの前に、アツオさんにいろいろ質問してみたいと思います。

本番はどんなトークになるのか、今からワクワクしてます。

ちなみにタイトルは、中唐の詩人・白居易の「花は花にあらず」をもじっています。

Atsuo

木下 アツオ

つくる人・1971年兵庫県豊岡市生まれ。(クリエイティブディレクター、写真家、建築家)建築リノベーション会社、株式会社ライフテック 代表取締役、神戸港倉庫リノベーション「国産2号上屋SO-KO」などを企画・運営。有限会社時代 取締役、meriken gallery & cafeディレクター、波止場の写真学校・学校長、メリケン写真スタジオなど運営。現在は映像・音響・写真・建築などの技術を総合しクリエイティブディレクターとして全国で活動中。

・特技
たくさんのコトを同時に考えて、それぞれを繋げること。
どんな球でもホームランは無理だけど、ヒットにすることはできる。
時間はかかるけど1番になることはそんなに難しいことではないと思っている。

Photo3_2
神戸メリケン画廊でのトークイベントより

安達ロベルトから木下アツオさんへの質問

ロベルト アツオさんは私が知る最もクリエイティヴな人の1人で、多くの分野で活躍しつつ、それぞれのジャンルに属する人たちと共通言語を持っている希有な人物だと思います。写真に限らず、これまでされてきたこと、いま尽力されていることなどを教えてください。

アツオ ロベルトさんとぼくとの共通点と勝手に思っていることがあります。それは「視覚的に感じたこと、聴覚として感じたこと、臭覚として感じたこと。この3つの感覚が感情を作っている」ということです。

ロベルト それは私もそう思いますね。加えて「時間軸」という共通項もあるかもしれません。アツオさんも私も、動画や音楽の編集もするので、時間が流れることによって感情が生まれる力学を日常的に感じているんじゃないでしょうか。

アツオ ロベルトさんが持っているぼくに対する関心は、「モノ」じゃなくて「コト」を作っているからだと思います。

今、力を入れていることは、波止場の写真学校を全国に普及させること。学校運営です。

それから、人の課題が見えます。

ロベルト 「モノ」をつくることと「コト」をつくることの違いは何でしょう?

アツオ モノは形がはっきりあるので評価がしやすいですね。

コトは評価されるのに時間がかかるかもしれません。それにダイレクトにありがたいと思われることも少ないですね。

モノよりコトの方が作るのが大変で、しかも壊れやすいし腐りやすいです。

ロベルト なるほど。コトのほうが「壊れやすいし腐りやすい」というのは非常によくわかります。私は20代の頃、多くの組織に属したり、組織をつくったりしました。で、そのほとんどの組織でリーダー的役割をしました。そのとき感じたことはまさにそれです。

私が音楽活動をしながらも「バンド」や「会社」といった固定組織を持たない理由は、まさにそれです。組織は一度固定化すると、その後は壊れる方向、腐る方向に進みやすいので。このへんはトークのときも話したいですね。

ところで、「人の課題が見える」というのはたいへん興味深いです。最近あった例を差し支えない範囲で教えていただけますか?

アツオ よく見えますよ。いつも見えていて日常なので、、、

ロベルト そうなんですね。昨今の写真家や写真についてはどうですか?

アツオ カメラがどんどん良くなっています。いいカメラとPhotoshopとネット環境、SNSがあれば誰でも有名写真家になれます。

その意味で、現職の写真家は、写真家としての価値が問われていることが多いと思っています。

最近は写真家と呼ばずにブロガーさんって呼ぶようにしています。

ぼくも勘違いされたくないので、写真家と名乗らず「つくる人」と名乗っています。

カメラメーカーが写真家をダメにしているし、写真雑誌も写真家をダメにしています。

(つづきます!)

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「写真は写真にあらず」

安達ロベルト×木下アツオ フォト・サロン東京スペシャル

2016年6月10日(金)19:00〜
ギャラリー冬青

【定員】 先着35名
【ご予約方法】 お電話またはメールにてお願い致します。
 電話番号:03-3380-7123
 メール:gallery@tosei-sha.jp (件名:安達ロベルト氏トークショー申込み)
【参加費】 2,000円

【内容】 大学で国際法を学んだあと、音楽、絵画、音楽劇の脚本・作曲・演出と、メディアを 自在に縦横断しながら写真作品をつくりつづける安達ロベルトと、 写真家でありながらクリエイティブ・ディレクターとして、 写真展、写真学校、イベント、音楽、ギャラリー、カフェ、農業をディレクションする木下アツオが、 「写真バカ」じゃないからこそできるクリエイティヴな写真制作とは何かについて語ります。 2人がどのように新しいアイディアを生み続けているのか、何を考え、どのように制作しているのか、 その創造性の核心に迫ります。

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