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2017年1月19日 (木)

詩心

物語と詩の違いは何だろうか。ひとつの大きな違いは、物語には物事が変化する大きな時間の流れがあるのに対し、詩にはない(少ない)ことがあるだろう。

物語のなかでは、登場するものが、時間の流れとともに行動し、変化する様が描かれる。対して詩のなかでは、1つの感情、1つの情景、1つの体験が(一般的には)描かれる。

その意味で、詩は音楽に似ているし、また、写真とも似ている。

ある人が、現代では詩心を最も表現しやすいのが写真だと言っていた。詩人が生きづらい現代は、たしかにそうかもしれないと思う。

しかしそんななかでも、写真にはないが詩にはあるのが、「言葉の力」であり、私はそれを実感する。詩は、具体的な言葉をもって抽象的な感情を人の裡に喚起する。あるいはその逆。

以下、私の好きなウィリアム・ブレイクの詩をご紹介したい。

** *    *     * *       *

The Garden of Love

By William Blake

I went to the Garden of Love,
And saw what I never had seen:
A Chapel was built in the midst,
Where I used to play on the green.

And the gates of this Chapel were shut,
And Thou shalt not. writ over the door;
So I turn'd to the Garden of Love,
That so many sweet flowers bore.
And I saw it was filled with graves,
And tomb-stones where flowers should be:
And Priests in black gowns, were walking their rounds,
And binding with briars, my joys & desires.

愛の庭

ウィリアム・ブレイク

愛の庭に行くと
見たこともないものがあった。
かつて遊んだ緑のまんなかに
教会が建てられていた。

教会への門は閉じられていて
扉に立ち入り禁止と書いてあるので
甘い花が一面に咲く
愛の庭に向かった。
見ると
花があるはずの場所に
墓がたくさんあるではないか。
すると黒いガウンを着た牧師が見回りにやってきて
私の喜びと欲望をイバラで縛った。

(安達ロベルト訳)

L1004512s

Pray 〜世界に魅せられた者たちのライヴ6
2/14 南青山マンダラ
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