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2017年1月14日 (土)

アーティストとインスピレーション

創造的なアーティストは、どのようにインスピレーションを得ているのだろうか。

いろいろなアーティストがいろいろなことを言っているが、どうやらインスピレーションを得るための黄金法則はないようだ。それでも多くの人が共通して、考えて考えて考え続けて、ふと力が抜けたりあきらめた頃にひらめく、というようなことは言っている。

しかし、なかにはインスピレーションに頼らずに創作しているアーティストも多くいる。

チャイコフスキーは「自己を大切にするアーティストならば、いまは気が向かないなんて口実にあぐらをかいてはいけない。(中略)とくにインスピレーションがないときでも私は、毎日懸命に働いている。もしやる気が出ないことを正当化してしまったら、おそらく私は永い間何もしなくなってしまうだろう」と述べている。

村上春樹さんは「とにかく自分をペースに乗せてしまうこと。自分を習慣の動物にしてしまうこと。一日十枚書くと決めたら、何があろうと十枚書く。(中略)今僕がそう言うと『偉いですね』と感心してくれる人がけっこういますけど、昔はそんなこと言ったら真剣にばかにされましたよね。そんなの芸術家じゃないって。芸術家というのは気が向いたら書いて、気が向かなきゃ書かない。そんなタイムレコーダーを押すような書き方ではろくなものはできない。原稿なんて締め切りがきてから書くものだとか、しょっちゅう言われてました。 でも僕はそうは思わなかった。」と述べている。

チャック・クローズは「インスピレーションはアマチュアのためのもの。そうじゃない我々は、つべこべ言わず仕事をするだけ。」と言っている。

私自身を振り返ってみても、締め切りも制限もなくいろいろ構想しているときは、あまりろくなものはつくれない。というか、つくるまでに至らないことが多い。満足度が高いのは、締め切りとフォーマットが明確にあって、それに向けてつくるとき。震えるようなインスピレーションは確かに必要ではあるが、待っていてもなにも事は進まないのである。

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