« 2017年3月 | トップページ

2017年4月

2017年4月20日 (木)

原点を思い出す

ここ数日、原点を思い出させてくれることがいくつかあった。

1つは写真、1つは音楽。

数日前、ライカショップ銀座でセンサークリーニングの手続きをしていると、紳士がこちらに手を振っている。セイケさんだった。

その後近くのカフェで数年ぶりにゆっくりお話させていただいた。ライカのこと、カメラ業界の将来のこと、フィルムのこと、デジタルのこと。

そのなかで、印画紙、とくにカラーがなくなるかもしれないという話のとき、プラチナなど古典技法なら印画紙がなくなっても大丈夫と私が言うとセイケさんが「現代のプラチナプリントなら、ゼラチンシルバーのほうがはるかに美しい」という意味のことをおっしゃった。

私がゼラチンシルバープリントの美しさとそのポテンシャルにきづいたのは、セイケさんの作品だった。Paris、Waterscapesのプリントを初めて見たとき「やばい」と思った。いまだそれを超える写真体験はない。そのときのことを銀座のカフェで思い出した。

この1年くらいデジタルでの撮影が多くなり、美しいインクジェットプリントもたくさん見てきた。だが、やはりゼラチンシルバーをもっとやろう、やらねばと思った。

昨日、おつき合いさせていただいてるデザイナーでコレクターの鎌田さんの南青山サンドリーズでの美しいショーに伺ったとき、坂本龍一さんと武満徹さんの話になった。

オーナーさんは店内に坂本さんのフライヤーを飾り、鎌田さんは事務所で武満さんをよく聴くという。2人とも私の原点の音楽家。

そして晩には坂本さんの番組を観た。がんを患った坂本さんは死を意識して創作している。私も一日一日大切に創作せねば。

そんな折に、鎌倉に住んでいた時分に仲良くしていた武田双雲さんのがネットで流れてきた。ほんと、そうだよな。

07s

© all rights reserved

☆安達ロベルト脚本・作曲・演出「慈眼寺」「さまよえる魂」好評予約受付中(昼の部はほぼ満席です。お急ぎください)。詳細はこちら

|

2017年4月17日 (月)

受講生への手紙

講師を務める「光の時」では、講座と講座の間に、講師から受講生の皆さんへ手紙を出しています(明日から満席スタートのゼミでも出す予定です)。

毎回出されるお題に関係するヒント(ときにはかえって迷わせてしまう内容)を中心に、写真について感じていること、考えていること、創作の参考になるような話を思いつくままに書いています。

今回は、3月に送った手紙の一部をご紹介します。

*  * *       * * *      **  *        *  ***     *

ところで、今回の課題とは直接関係ありませんが、1つ質問があります。

あなたの写真は、何%くらいあなたの「作品」でしょうか。

直感の数字でかまいません。

その1枚の画をつくるのに、カメラが写してくれたのが何%くらい、レンズが写してくれたのが何%くらい、画像処理エンジンやフィルム、Photoshopがやってくれたのが何%くらいでしょう。プリンターの役割は何%くらいでしょう。

100%だからいいとか、0%がわるいいとか、その逆とかということではありません。また、同じ人でも1枚1枚ちがうかもしません。

なぜこのような質問をするかというと、あなた自身とあなた以外のものが、それぞれどれくらい1枚の写真に関わっているか、意図と役割を担っているか、それに自覚的になると、今後人に見せるときに役立つと思うからです。

例えば、同じように平面で見せるものではありますが、絵画と写真とでは、作者が「つくる」パーセンテージがずいぶんちがいますね。

言い換えて考えれば、写真において、作者が「つくる」ものって、何でしょう。

ぜひ考えてみてください。

では、次の講座を楽しみにしています。

安達ロベルト

L1000135s

© all rights reserved

☆写真講座「光の時」詳細はこちら(第6期受講生募集中)

☆安達ロベルト脚本・作曲・演出「慈眼寺」「さまよえる魂」好評予約受付中(昼の部はほぼ満席です。お急ぎください)。詳細はこちら

|

2017年4月 7日 (金)

「さまよえる魂」のテーマ

コメディ「さまよえる魂」のテーマ曲の動画、アップしました。

4/30の予習にも。

「あんときも、桜の花っこ、咲いてらっけなぁ」

4/30公演の詳細はこちら

|

2017年4月 4日 (火)

なぜ河井継之助に魅了される人が後を絶たないのか

幕末の越後(新潟県)長岡藩に河井継之助(かわいつぎのすけ)という人物がいました。「最後の武士」と呼ばれることもあります。

継之助は永い間、歴史の表舞台に名前が出てくることはほとんどありませんでした。ところが、司馬遼太郎さんが小説「峠」でその生涯を描いたことで、一躍全国にその名が知られるようになりました。

継之助の魅力をひとことで言えば、「型破りな発想と行動力」。

黒船の来航を端に日本中が沸き返り、混乱するなか、新しい日本をつくろうとする西の朝廷軍と、それまでの体制を守ろうとする東の幕府軍との間で、国のあり方をめぐる争いが起きます。

薩摩・長州を中心とする西軍は、朝廷の力を利用して、諸藩を次々と傘下に収めます。彼らは長岡藩も当然味方に付くだろうと考えます。

対する東軍の中心は会津藩。古くから結びつきの強い長岡藩に、その側に付くよう迫ります。

すると河井継之助は、驚いたことに、どちらの側にも付かず、「武装中立」を貫こうとするのです。そして、西軍・東軍双方に停戦を求めようと考えます。

西軍を説得するつもりで望んだのが「小千谷(おぢや)談判」と呼ばれる、岩村精一郎との会談でした。

ところが、親子ほど歳の離れた2人の話は噛み合ず、継之助のことを田舎藩によくいる出来のわるい家老だと思っていた岩村は、継之助の言い分をまったく聞こうとしません。

この小千谷談判での決裂をきっかけに、東軍側に付くことを決心した継之助は、その型破りな発想と実行力により、西軍を存分に苦しめます。

その後戊辰戦争というこの国の歴史上最も悲惨な戦争に突入していくことを、河井継之助は、きっと予見していたのでしょう。

歴史にタラレバは禁物ですが、もしあのとき小千谷談判が継之助の望むかたちで終わっていたら、日本は違う国になっていたかもしれません。

(つづく)

L1015794s

© all rights reserved

4/30の音楽劇「慈眼寺」は、その小千谷談判が行われた寺の名前から取られたタイトルです。

30分ほどの短いお芝居ですが、時代の転換点のドキドキを全身で体験いただけると思います。

4/30 「慈眼寺」「さまよえる魂」
http://robert.cocolog-nifty.com/focus/2017/03/430-24ae.html

Facebookイベントページ
https://www.facebook.com/events/1309878909050375/

昼の部が満席間近です。ご予約はお早めに。

また、下の番組動画では、林修先生の人生を変えた人物として、河井継之助が紹介されています。継之助のどんなところに林先生は影響されたのでしょう。

|

« 2017年3月 | トップページ