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2018年12月 2日 (日)

SONICな体験

12月11日から始まる個展「SONIC」。そのタイトルは、「音の」とかいう意味で、英語のsoundの形容詞にあたる言葉だ。

なぜこのタイトルかというと、あたかも音が聞こえてくるようなネガだけを選び、プリントしたから。

私は作曲家でもあって、これまでも写真を見てくれた本当に多くの人に「音が聞こえてくるようだ」とコメントいただいてきたにもかかわらず、今回の個展のためのプリントを始めるまで、自分自身の写真に音を意識することはまったくなかった。

だが、あるとき(この時点でタイトルは決めていない)、今回のポストカードに使っている1枚を暗室でプリントしているとき、現像液に浮かび上がる像から、撮ったときに現場で聞こえていた音が聞こえてきたような氣がしたのだ。そして、それ以降のプリントでは、それを基準にした。

加えて、私はここ2、3年、かつてないほど「音」を聴いている。音楽もたくさん聴いているが、それだけでなく、シンセサイザーを使って新しい音をつくりだしたり、旅先ではスナップをするように音を録ったりしている。

今の私の生活では、音が中心的な存在なのだ。

コンセプトを重視した現代アートではなく、そんな今の生活にシンプルに密接に関わるような作品展にしようと思った。

プリントから聞こえてくる音を感じてほしいから、過去の個展でやったようなオリジナル音楽を流すようなことは今回はあえてしない。

もっとも、見る人によっては、音を全く感じないということもあるだろう。

だが、それはそれでいいのだ。道路からの音、歴史ある建物内を人が歩く音、ギャラリストの話声など、ギャラリーには環境音が聞こえていて、それをも含めた「SONICな」体験をしてもらえればいいのだ。

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