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December 27, 2006

雨の風景(12)

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今年も残すところあと少し。

年とか月とかの区切りは人間が勝手につくったものだから(しかも西洋の過去の権力者の影響が色濃く残っているので)、あまりとらわれたくはないが、節目を意識して過去を振り返り、未来のプランを立てることは、人間にしかできない、ステキなことだと思う。

昨年の今頃のブログを読み返したら、自分に「もっと個性を」という課題を与えていた。振り返って考えると、ある程度は実現したかなと思う。

それは、雨というモチーフや、ライカやGRでモノクロ、といった物理的な要素にも現れたが、今年一年で、作家としての感覚や、意識、責任、そういう目に見えない部分が強くなったことが自分ではうれしい。

* * * *

お名前はあえて挙げませんが、今年、励まし、応援してくださった「あなた」へ感謝します。

ありがとうございます!!よいお年を!

Bus_s

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December 23, 2006

雨の風景(11)

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先月、久々に海外を旅した。

家族の用事が主たる目的だったのだが、一日だけ写真を撮ることができた。

それは三泊四日の日程での三日目だったのだが、その日だけ、雨が降った。しかも大雨(笑)。前後三日は文字通り、快晴。

それはもう見事なほどのタイミングで、港でも橋でも、私が撮影を始める頃に降り始め、終えるといつの間にかやんでいた。つくづく雨には縁があると感じざるを得なかった。

その地でも、雨の風景はしんしんと輝いて見えて、いつものように興奮しながらシャッターを切った。どしゃぶりの雨で、前日同じ橋を車で通ったときは夕陽を背景に輝いて見えた遠くの街並みが、この日は霞んで見えた。

傘を持っていなかったのだが、日本を出る直前に妻がピンときて買ってくれたジャケットがたまたま、フード付、防水加工のものだったので、身体は終始ドライだった。

ところで、今回の旅ではあらためて、どこへ行ってもどこで撮ったのか分からない写真を撮ろうとしている自分に気づいた。旅先で、その地域独特の、エキゾチックなものを撮りたいという気持ちがほとんどなくなっていた。しばらくは、民族的・文化的ルーツに根ざしながらも、普遍的な切り口の作品をつくりたいと思っている。

Hangnam2ss

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December 19, 2006

Beauty of Repetition #02

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Seas

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December 16, 2006

Beauty of Repetition #01

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森羅万象は、昨日と少しだけちがう今日という日を繰り返すことで、少しずつその姿を変える。

昨日より少し日の長い今日。
昨日より少し寒い今日。

その繰り返しが、春になれば木々に緑をつけさせ、秋になればその色鮮やかに散らせる。

来年は、今年とほとんど一緒だが、少しだけ違う一年になるだろう。

人もまた、長い長い繰り返しで習慣をつくり、文化を生む。

わずかに違う毎日を繰り返す。
わずかに違う毎年を繰り返す。

Rose2s

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December 15, 2006

(号外)コダクローム販売中止

残念、としかいえません。

ついに、私がもっとも好きなリバーサルフィルムであるコダクロームが、市場から姿を消すことになったそうです。

http://wwwjp.kodak.com/JP/ja/corp/info061213.shtml

ここのところ、当ブログへコダクロームがらみで検索して入ってくる方が多いと思っていたら、そういうことだったのですね。

雑誌にコダクロームの記事を書いたりして応援していたつもりですが、トレンドから遠い位置にある商品は消えざるをえないという市場原理でしょうか。

コダック社そのものがいつまでフィルムをつくり続けてくれるか不透明ですから、モノクロのトライXもいつまでもあると思わず、常にオルタナティヴを念頭においておかねばなりません。

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December 12, 2006

しあわせのスローカメラ(その後)

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昨年春に結婚式の撮影をした関西の若いカップル、その後。

(そのときの記事)
その1>>
その2>>
その3>>

仕事の関係で東京に住みはじめた二人の部屋に、今年夏、ライカをもっておじゃました。

将来二人に、新婚当初こんなところに住んでいたんだよねーと懐かしく想い出してもらえるような写真を撮りたいと、自ら申し出たのだ。

焼肉とビールでちょっといい気分になっての一枚。

現像してみると、予想通り、逆光に弱いレンズ・ズマールが、いい具合にソフトフォーカスのような働きをしてくれていた。ベルゲールの、めったに使わないバリアブルCBスタイルという温黒調の紙に焼いた。

我々他人が見るとおそらく部屋の様子がほとんど写り込んでいない写真に見えるだろうが、二人にしてみたら、将来この写真を見るだけで、きっといろんなことを想い出すであろう。

結婚式はわずか数時間のエピソードであるが、住居では毎日ドラマがある。

先日、来年早々彼だけ大阪本社へ転勤することになったと連絡をもらった。いずれそうなるとは分かっていたが、思っていたより早くそれがきて、寂しいものである。でも、大阪へ行ったときに遊びに誘う相手が増えたのは、よかったかな。

Msi

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December 08, 2006

芸術体験

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生まれて初めての「芸術体験」は、ピカソだったと記憶している。

それは、小学生3、4年生のころだっただろうか。近所(といってもバスで20分くらい行ったところ)の公民館みたいなところに全国各地を経て巡回してきた「ピカソ展」だった。

幼い私の認識の中ではピカソという名前だけが一人歩きしていて、彼がどんな絵描きなのかまったく先入観がなかった。だが何か惹かれるものを感じたのであろう、私は母に、そこに行きたいから連れて行ってくれと言った。

実物を目の当たりにすると、後にそれがキュビズムと呼ばれるということを知る独特の作風は、女性器があからさまに描かれていた事実とともに、小学生の感性にかなりの衝撃を与えた。

なぜピカソはこのように描かざるを得なかったのか。

作風を通り越した何かを私は感じとっていたのか、居心地の悪さとずっとこのまま凝視していたいという感覚を同時に得た。

入り口近辺に並べられていた、後にそれが青の時代と呼ばれるということを知る時代の作品を、当時の私は好きだと感じたこともはっきり覚えている。

その後大人になり、東京に住み、芸術に携わり、ギャラリーにも多く足を運ぶようになった。

今でも心の底で、あのときのあの衝撃を味わいたいと思っていつもギャラリーのドアを開けているような気がする。

Ky_s

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December 04, 2006

鎌倉(4)

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鎌倉に住んでいた時分にわずかに撮っていた写真は、今はどこにあるかよくわからない。覚えているのは、木々、夕暮れの海岸とそこにいた人々、白い壁の建物、雪などの写真である。

当時は写真ではなく、頼まれて絵を描くことが多かった。絵本の挿絵や本の表紙、エッセイとともに雑誌に連載したり、部屋に飾る絵を頼まれたり。

水彩が得意だったので、もっぱら水彩画を依頼された。水彩の一番の魅力でもあり一番の難しさでもあるのが、乾くまで色がわからず、しかもやり直しがきかないという点だ。微妙な滲みは乾いて定着してはじめて全貌がわかるのだが、もうその時点で(油彩のようには)修正できない。一発勝負。失敗したら下絵からやり直し。

仕上がりがわからず、しかもやり直しがきかないという緊張感は、ライカで撮影することに少し似ている。

さて、一眼レフを友人に返した後は、あまり写真を撮ることはなかったが、たまに撮ることはあった。写真好きの友人たちにその写真を見せると、「ねらいすぎ」と言われた。つまり、構図を決めようという意識が強すぎて、写真がおもしろくないというわけである。

そんな意識を解放してくれたのが、ライカだった。

そのへんの話はまたいずれ。

Kamakura5

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