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January 19, 2007

Beauty of Repetition #05

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私のモノクロプリントの(暗い)トーンについて自己分析していたら、ひとつの仮説を得た。

それは、プリントする前から、つまり撮っている時点で、私の目はその状況をかなり「暗く」見ているのではないかということだ。より正確に言えば、暗いという「印象」を得ているのではないかということだ。

仮に私の目に測定器か何かを仕掛けて、得ている視覚的刺激を電気的に解析すれば、そこからはおそらくごく普通のデータが得られると思う。しかし私の脳というか意識が、その情報を実際よりも暗いものとして認識しているのではないか。ゆえに、その印象にプリントを近づけようとすると、自ずと暗いものになるのではなかろうか。

ところが、こんなこともあった。

先日、自分以外の写真家さんのネガをプリントする機会があった。暗くて広い室内に、窓から差し込む光が美しく淡く滲んだネガだった。

プリントする際、その光を象徴的に見せることと、部屋のディテールをできる限り美しく再現することに気持ち集中させた。結果、ハイライトが幻想的に、しかし凛として際立つような、深く暗いシャドーのあるプリントになった。

ご本人にこれを見せると、予想以上のシャドーの濃さだったようだが、美しい光と細かなディテールの描写を気に入ってもらえた。

このように、他人のネガでも暗いトーンになるのだから、上記の仮説は誤りかもしれない。

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Comments

感動した景色、それは意外と心に明るい風景なのかもしれません。
明るさに惹かれると、それを包むまわりの風景は少しひかえたトーンになります。
心に触れた大切なものを守るために。
安達さんのプリントは脇役の風景までもしっかりと演出しています。
少し暗いグレーの奥行きに深い味があります。
隅々まで身持ちが配られた素晴らしいプリントだと思っています。

Posted by: こはら | January 19, 2007 at 09:12 PM

こはらさま、ありがとうございます。たしかに感動した風景は心には明るく(しかも大きく)見えているかもしれません。それがうまく写真で伝えられなくてもどかしいことがよくあります。自分の場合、興奮しているんだけど冷静さを保っているくらいの精神状態で撮ったものが、いい写真になっていることが多いかな。

逆に興奮を突き抜けてトランスに入った状態では撮ったことがなく(たぶん)、その状態での写真にも興味あります。こはらさんはガムランをトランスで撮ったりしたことありますか?

Posted by: ロベルト | January 20, 2007 at 11:30 AM

ロベルトさん
ここでは初めまして、だったかな?
他人のネガを現像するのにも様々なアプローチの仕方があると思いますが、対象が目の前の景色からネガに変わっても、または完成された他人の作品を鑑賞していても、ロベルトさんの視点って残っていると思います。それがロベルトワールドの魅力だと思います。暗く見ているというより、ダイナミックレンジをすごく狭くみているような印象を持っていましたが・・(ちと違うかな)

Posted by: tomo | January 20, 2007 at 01:04 PM

tomoさま、コメントありがとうございます。どなたかと思ったら、「あの」tomoさんでしたね。こちらでははじめまして。おっしゃるとおり、余分なものをできる限り排除した素材で、多義的に解釈できるようにつくられたものが好きかもしれません。

Posted by: ロベルト | January 20, 2007 at 01:36 PM

はじめまして、私のライフワークも35~4×5までモノクロです。私は自分の感性を客観的に分析したことはありませんが、被写体に出会いそれなりのフレームで切取る時、即ちシャッターを押す時点で頭の中では暗室で作り出すトーンが存在すると思います。難しいコメントになりましたが、これからも時々覗かせていただきます。

Posted by: tefteff | January 20, 2007 at 08:36 PM

tefteffさま、コメントありがとうございます。レリーズ時に既に暗室のトーンがあるお話、納得です。きっとtefteffさんもそうではないかと想像しますが、カラーが得意な写真仲間と一緒に撮っていると、よく「視点がモノクロ」だと言われます。

Posted by: ロベルト | January 21, 2007 at 02:25 PM

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