paris (3)
パリフォトには、日本人作家の写真も多く並べられていた。
だが、何かが違う。
日本で何度も目にした、しかもギャラリーでプリントをみたことのある写真でさえ、受ける印象が違っていた。
そこにはまるで、海外のホテルで日本の衛星放送のニュースを観るときのような、妙な距離感があった。海外にいると、 日本という国とその人々の生活が、いま目の前にある世界とは直接影響ない場所で、まったく異質な「渦」を巻いているようにみえる。 日本の国会の映像や地方の祭りでのおばあちゃんへのインタビューが、すごく遠くのイメージになる。日本にいるときは現実であるものが、海外にいると非現実に感じるのだ。
同じように、そこにある日本人作家の写真の多くは、どこか遠くの不思議な国の、不可解な「渦」に属するイメージだった。
パリフォト会場には、日本の写真界に流れる文脈とは、違う何かが流れていた。どちらが上とか下ではなく、互いに異質な「渦」のなかにあるのだ。
私はちょっと途方に暮れた。
価値というものは、立地点をかえるだけで、まったく別なものになり得るのだということを、ここでもまた見せつけられたからだ。
"another point of view"
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Comments
以前、MOVEやMap Cameraでお会いしました、写真家の鈴木です。大変ご無沙汰していますが、憶えておりますでしょうか。
”価値というものは、立地点をかえるだけで、まったく別なものになり得る”という事にとても共感いたします。
自分は日本を離れ、海外に住んで約1年半が経ちますが、同じモノや考え方(精神性)なのに、環境、文化、宗教などが変わることによって、価値がまったく変わってしまう事は、とても多く体験し、それを実感しています。
安達さんも御自身の作品を海外に発信してみると、とてもよいのではないかと、作品を拝見するたびに思っています。
Posted by: MITSUO SUZUKI | December 20, 2007 at 09:25 PM
鈴木さん!ご無沙汰してます!コメントありがとうございます。最後にお台場で作品を拝見してからずいぶん経ちますが、風の噂でM5を手放されたとか、サラムーンと遭遇したとか聞いてますよ。
次回日本に帰国される際にはぜひ鈴木さんの海外での仕事のお話聞かせてください。私もいつでも海外で発表する気満々ですし、常に海外からの視点を自分なりに意識して作品をつくってます。
Posted by: robert | December 20, 2007 at 11:51 PM