paris

December 29, 2007

thank you

今年一年を振り返ると、やり残したことが多すぎて愕然としますが、気持ちを新たにまた来年、輝く作品を世に出せるようがんばります。

今年も応援してくださったあなたへ感謝申し上げます。ありがとう。

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Leica M6
Summilux 35mm
KR
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December 20, 2007

paris (3)

パリフォトには、日本人作家の写真も多く並べられていた。

だが、何かが違う。

日本で何度も目にした、しかもギャラリーでプリントをみたことのある写真でさえ、受ける印象が違っていた。

そこにはまるで、海外のホテルで日本の衛星放送のニュースを観るときのような、妙な距離感があった。海外にいると、 日本という国とその人々の生活が、いま目の前にある世界とは直接影響ない場所で、まったく異質な「渦」を巻いているようにみえる。 日本の国会の映像や地方の祭りでのおばあちゃんへのインタビューが、すごく遠くのイメージになる。日本にいるときは現実であるものが、海外にいると非現実に感じるのだ。

同じように、そこにある日本人作家の写真の多くは、どこか遠くの不思議な国の、不可解な「渦」に属するイメージだった。

パリフォト会場には、日本の写真界に流れる文脈とは、違う何かが流れていた。どちらが上とか下ではなく、互いに異質な「渦」のなかにあるのだ。

私はちょっと途方に暮れた。

価値というものは、立地点をかえるだけで、まったく別なものになり得るのだということを、ここでもまた見せつけられたからだ。

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"another point of view"
Ricoh GR21
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December 17, 2007

paris (2)

パリフォトでは、4日間通して、会場に並べられた無数の作品を何度も何度も眺めた。

幸か不幸か私にとってはどうしても欲しいという写真がなく散財せずに済んだのだが、そんな極東からの1ビジターの動向とは対照的に、欧米のコレクターたちと主に西欧と米国から集まったギャラリーとの間では、日本の写真マーケットから考えると驚愕に値するほどの量の写真と富がやりとりされていた。

我が国ではいまだ写真のプリントをコレクトするという習慣は根付いていないし、もしかするとこれからも盛んになる可能性は低いかもしれない。

その原因は、住宅事情や芸術文化の成熟度などといった誰でも思いつく安易な尺度で片付けられがちだが、本当はもっと違うところにあるのではないかと、ルーブルの地下で直感した。

それが何かは、パリフォトで自分なりにはなんとなく分かったつもりだが、まだ確信を得たわけではないので、ここで語るのはやめておく。

それに、それを考えすぎると、自分自身の作品がよからぬ方向に行きそうな気もするし。

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"before dark"
Ricoh GR21
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December 14, 2007

paris (1)

もう先月のことになるが、パリフォト2007(Paris Photo 2007)に行ってきた(2007/11/15-18)。散らばっていた欧州での印象の断片を寄せ集めるのに少々時間がかかってしまったが、ようやく少しだけ整理がついた。ネガの現像も最近終わった。

さて、パリフォト。これだけフォトグラファー人口の多い日本であるが、世界で最も大きな写真イベントの一つであるパリフォトを知っている人は、案外少ないのではないだろうか。

パリフォトとは、簡単にいえば、 年に一度ルーブル博物館の地下にあるイベントスペースに、ヨーロッパ、アメリカを中心とするプライベートギャラリーや出版社が、自分たちの所有する写真を持ち寄り、売るというものだ。要は、写真の即売会だ。

だが、日本語の即売会という響きから連想される蚤の市的イメージからはほど遠く(話は違うが、よく「フリーマーケット」を”Free Market”と誤解している人がいるが、実際には”Flea Market”(蚤の市)だ)、そこで売買される写真は、最低でも1500ユーロくらいの値がつけられる(最高は知らない)。

日本の庶民的な感覚から言えば、絵画ならいざ知らず、一枚の写真に20万円の金額を出すのは、「詐欺じゃないのか」と親兄弟に揶揄されるようなものだろう。だが、欧米の写真コレクターからすれば、掘り出し物の写真が仮にその値段で手に入れば、笑いが止まらないくらいの「安い買い物」だ。

ギャラリーの出展料は、最低でも300万円。だが、それに見合うだけの売り上げがあると聞く。

買い手は、純粋なコレクターのほかに、投資目的の人も多いそうだ。世界の有名なアートオークションで、写真の占める割合が大きくなってきているのもその証拠だ。

人気の中心は、ヴィンテージ・モノクロプリントと、壁一面を隠してしまうほど大きなコンテンポラリー・カラープリントのようだ。

BMWがスポンサーになってから、かなりコマーシャル色が強くなってきたらしいが、同社が写真家に贈る賞もある。出展ギャラリー所有の写真のなかから10数点がノミネートされ、グランプリが選ばれる。

今年グランプリに選ばれたのは、Jitka Hanzlováによる11x14くらい(ノミネートされた中ではもっとも小さなイメージ)の、群れる錦鯉を撮ったカラー写真だった。それを見た時、「なんでこれが?」と思った。正直言って、日本人がよく撮る観光写真のように思えたからだ(作者はチェコ人。彼女の森の写真は好きだけど)。作者のネームバリューか、審査員方には錦鯉が珍しかったのか、はたまた私のセンスが違うのか。

***

写真はパリ市内にて。あと数日で日本では現像できなくなるコダクロームは、渡欧前にMさんからからいただいた粋な餞別。感謝。

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"fallen leaves"
Ricoh GR21
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